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『ロカボ』という糖質制限は、
糖質量を1日で70~130g程度にすることを推奨しています。
このロカボという食事療法は、
北里研究所病院の山田悟先生が提唱しておられ、
糖質制限の中でも1日の糖質量の基準が緩やか。
1日の糖質量が緩やかな理由は、
「楽しく続けたくなる」がロカボのモットーという、
山田悟先生の考え方ベースにあるから。
だから、食べてはいけないものも他の糖質制限に比べて少ないのです。
この記事では、ロカボダイエットのやり方や注意点などをまとめていますので、
緩やかに継続したい人、糖質制限初心者さんの参考になればと思います。
ロカボの概要
『ロカボ』という言葉は、よく耳にする人も多いかと思いますが、
ロカボの正式な考え方は、1日の糖質量を70~130g程度に控えることを推奨した
糖質制限のひとつなんですね。
このロカボという糖質制限は、北里研究所病院の山田悟先生が提唱しておられ、
糖質制限の中でも1日の糖質量の基準が緩やかなのが特徴です。
1食あたりの糖質量でみると20~40gとなり、
嗜好品も1日10gまで食べてよいので、
初心者さんはもちろん、なかなか主食がやめれない人や、
おやつも少しは楽しみたい!という欲張りさんには、魅力的な糖質制限。
1日の糖質量が緩やかな理由は、
ズバリ糖質を食べるのをやめるのではなく、
糖質をどうやって上手に食べるかという考え方にあり!
ロカボのオフィシャルサイトにも、
「おいしく楽しく適正糖質」それがロカボです。
「ローカーボ」ではなく「ロカボ」。
極端な糖質抜きではなく、おいしく楽しく適正糖質を取ることを推奨しています。
といったロカボの考え方の記載がありますよ^^
ロカボの基本
山田悟先生いわく、「楽しく続けたくなる」がロカボのモットー。
緩やかな糖質制限といっても、基本ルールは糖質を制限することになるので、
本当に楽しく続けられるのか、気になる基本ルールをみていきますね^^
3つの基本ルール
・おかずはたっぷり食べてOK ※特に肉と魚を推奨
・低糖質甘味料(エリスリトール等)をうまく活用 ※血糖値の上がり方が緩やかで低くなる
以上が、ロカボダイエットのポイントで、
1食あたりの糖質量を20~40g、嗜好品は1日10g、
1日の糖質量をトータルで70~130g程度に調整するのは前に述べた通り。
ただし、これ以外のカロリー・脂質・たんぱく質などに制限はないんです!
一番続けやすい糖質制限
初めて糖質制限する人などは、糖質を急に厳しく制限すると、
うまく糖質をコントロールできず、続けるのが難しくなって、
最悪、途中で投げ出してしまう人も・・・。
糖質摂取に慣れ切った現代人の体に、
糖質を厳しく制限するのは、少々負担が大きいかもしれませんね><
やはり、ダイエットは無理なく日常生活に取り入れることができて、
継続できずにリバウンドしてしえば、頑張った意味もありません。
ロカボでは、どれを食べてもいいけど、
でも工夫をしましょうという考え方なので、
糖質の量だけ気にしていれば、ある程度はおなかいっぱい食べてもいいんです^^
ドカ食いしてしまったら?
ときどき、ビュッフェや食べ放題、食事会などで、
糖質もたくさん食べてしまい、とにかく食べ過ぎたから、
今まで糖質を我慢していたのが台無しになるんじゃないかと、
心配される人もいらっしゃいます。
でも、たった1日や2日高糖質なものを食べたからといって、
それまでの努力は無駄にならないので、
後悔もほどほどに、気を取り直してロカボを継続すれば大丈夫♪
まずは、糖質制限をやってみようという、
ライトな気持ちでも取り組みやすいので、
初心者さんや女性の方に、おすすめのダイエット方法だと思います。
ロカボをさらに深堀り
ロカボダイエットについてもう少し深堀りして考えるには、
糖質制限の仕組みを理解することが必要不可欠。
糖質制限のしくみとは?
糖質というのは、三大栄養素の炭水化物に含まれていて、
血糖値を上げる原因なんです。
血糖値が上がると、インスリンが分泌されて糖質をエネルギーに変えるのですが、
現代人は糖質を摂りすぎなので、
エネルギーにできなかった余剰分を脂肪で蓄えてしまいます。
もう少し詳しい説明については、別の記事も参考にどうぞ^^
>>>糖質制限で痩せられる仕組みを解説
つまり、ロカボダイエットで適正な糖質摂取をしていけば、
インスリンの分泌が抑えられるので、
結果として血糖上昇も防ぐことができるんですね^^
ただ、糖質制限があまり良くわかってない人も、
エネルギー源である糖質を控えてしまうと、
人体はエネルギーのやりくりに困るのでは?と、
なんとなく想像できるかと思います。
そこで、カロリーを抑えすぎると、
人体は省エネ(基礎代謝の低下)を始めてしまうのですが、
逆に、タンパク質や脂質を適度に増やすことで、
体が別の経路でエネルギーを調達しようと頑張り始めるのです。
人間の体ってなんとも摩訶不思議なもので、
たとえ飢餓に陥っても生き延びるため、
糖質の代わりのエネルギーを作り出せるように、
進化の過程で自分の体に身につけているんですよ!
その糖質に代わるエネルギーというのが、実はケトン体とよばれるもの。
ケトン体については、別のページで詳しく説明していますので、
もっと詳しく知りたい人は、そちらも合わせてご覧くださいm(_ _)m
>>>アトキンス・ダイエットのやり方は?ケトン体をエネルギー源として利用するには?
ロカボではケトン体は使えない
しかし、ケトン体を作り出すためには、糖質がかなり枯渇してこないと、
体の中のケトン体回路が働き出さないので、
厳しい糖質制限をしている人だけが、
ケトン体をエネルギーとして使えるように次第に変化していきます。
つまり、ロカボダイエット程度の糖質量では、
ケトン体回路を働かせることは難しいのが現状。
山田先生も著書の『糖質制限の真実』で、
ロカボダイエットでは極端な低糖質状態になることを避けて、
ケトン体の扱いは保留としています。
また、ロカボダイエットは糖尿病治療として、
ダイエットや健康増進を目的としていて、痩せ過ぎている人が始めれば、
筋肉がアップして体重が増加することもあるんだとか。
向いてない人
さらに、ロカボダイエットに向いてない人はほとんどいないそうで、
もともと日本人はインスリンの出にくい民族なので、
健康増進のためにも、ロカボを早く始めたほうが良いとおっしゃっています。
そんな私は、ロカボダイエットで糖質制限を始めませんでしたが、
その理由は自分の性格との兼ね合いで、
中途半端な制限では逆に挫折すると思ったから。
この方法が正しかったかどうかは、
ロカボダイエットからスタートしてないのでわかりませんが、
やめるときはスパッとやめたい!という白黒ハッキリタイプの人や、
いずれはケトン体回路を使えるようにしたい人は、
最初から厳しい糖質制限で始めてもよいかもしれませんね。
ロカボはコラボ商品やレストランも豊富
ロカボは企業とのコラボも多く、コンビニやスーパーでも、
かわいらしいロカボマークの入った商品を
見かけたことがあるという人も多いでしょう^^
特に、ロカボ食品は品数がものすごく増えてきていて、
それだけでも需要の高まりを感じますよね。
新しいロカボプラスマークとは?
しかも、この8月にはロカボプラスというマークが新しく作られ、
今以上にロカボの商品に対する誤解や、より明確な基準が設けられて、
消費者にとっても分かりやすくなるようなので、
ロカボ商品がますます充実したものになりそうな予感^^
また、ロカボにはロカボ糖質という考え方があって、現状の食品表示とは違い、
利用可能炭水化物を元に算出しているので、混乱しにくいんです!
これについては、よく見かける商品表示の『炭水化物(糖質+食物繊維)』で説明したいのですが、
今のところ消費者庁の食品表示では、炭水化物の表示義務はあるものの、
糖質のみの表示義務はナシ。←なんで!?
さらに、カロリー0kcal/gの低糖質甘味料についても、
実質はカロリーがなくても炭水化物になってしまい、
糖質に含めて重量表示する必要があるんですね。
なので、不思議なことに低糖質甘味料使用のデザート類は、
糖質5gでも、カロリー0kcalで、
どういうこと?って感じになってしまう・・・。
ロカボマークのある商品は、この矛盾を避けるため、
ロカボ糖質(1g=4kcalのエネルギーを持つ糖質量)として表示されているので、
先程のデザートの表示は、ロカボ糖質0g、カロリー0kcalとなり、
知識のない消費者でも、わかりやすい表示にしてあるんですよ。
食事の楽しみ方と山田先生の本
山田先生は、レストランガイドも出版されているので、
糖質制限でも美味しいものを食べたいという気持ちには、
とても寄り添ってくれています^^
ロカボダイエットは、基準となる食材の幅が広いので、
他の糖質制限よりも、バリエーションに富んだメニューを楽しむことができますよ。
また、山田先生はレシピ本も出されていますが、
他の糖質制限のレシピはなら、書籍でもネットでもあらゆるところにありますし、
そちらを活用していろいろなメニューを試してみるのもおすすめ。
緩やかな糖質制限から始めたいと思われている人は、
レシピをいろいろ探して自分で料理してみたり、アレンジを楽しんだり、
自炊が苦手な人は、ロカボマーク入りの食材をフル活用するなどして、
ぜひ楽しみながらロカボダイエットに取り組んでみてくださいね。