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米を食べると太るのか太らないのかという質問に対して、
私の答えは『太る可能性が高い』となります。
米は日本人の大切な主食なので、食べ過ぎなければ太らない!
きっとそんな風に答える人もいるかもしれません。
では、人間の米の適量もしくは、米の食べすぎとは、
いったいどの程度の量のことなのでしょうか?
この記事では、糖質OFFアドバイザーが
米を食べると太るのか、太らないのかという疑問や、
その理由と対策方法などについてわかりやすく説明しています。
米で太るか太らないかの答えは?
米で太るか太らないかの答えについては、
いろいろな見解や意見があり、はなかなか難しい問題です(~_~;)
米に多いでんぷんは、糖質の中でも単糖類や二糖類と違い、
血糖値の上昇が緩やかで、腹持ちが良いものとされています。
でんぷんは糖質の中でも構造が複雑なので、分解に時間がかかるのは確か。
それでも、私は『米は太る』と考えていますので、
その理由を説明していきますね^^
米で一番太りやすいのは白米
ご存知のように、白米にはでんぷん以外の栄養素がほとんどないので、
実は、白米は見えない砂糖とも言われています(^_^;)
米のでんぷん以外の栄養素は、胚芽と糠に多いため、
玄米であればその栄養は残されていますが、
精製されて白米になると、あるべき栄養素は削ぎ落とされたことに・・・。
その結果、白米には胚乳しか残されず、
栄養素がほとんどでんぷんになってしまうんですね。
玄米であれば、白米よりビタミンもミネラルも食物繊維も豊富で、
少量ながらも必須アミノ酸も摂取できるので、
栄養面から見ると個人的には食べるに値すると思います。
ただし、玄米も食べにくいと感じる人はストレスになりますし、
食物繊維が多いのでお腹が張りやすく、
便秘気味の人は避けたほうがいい場合もありそうです。
その場合は、粟や稗などの雑穀やもち麦を白米にプラスすると
栄養価もアップしますが、
雑穀ももち麦も穀類なので、糖質が多いことに変わりはありません(T_T)
米はおかずの食べ過ぎを招く
米に栄養がないとは言いませんが、
白米にしろ玄米にしろ、でんぷん以外の栄養素は意外と少ないもの。
なので、そんなに米に執着して食べなくても、
米に含まれる程度の栄養素であれば、
ほかの食材で賄えるのでは?と思ってしまうのも事実。
むしろ、米は味が淡白で単独で食べることは少ないので、
塩気の多いおかずや甘辛いおかずを食べることが増えるはず。
米自体に糖質が多いのに、さらに塩分や糖分も増やすような
おかずをたくさん食べてしまうと、さらに米がすすむといった具合で、
太るリスク以外にも高血圧など健康が脅かされる心配も。
特に白米が好きな人は、こういったリスクがあることを
しっかり認識する必要はありますね。
確かに、米と相性のいいおかずだと、
米もおかずも食べ過ぎやすいよな~(^_^;)
太るのは食の欧米化が原因なの?
それでも、「昔は米ばかりを食べていたのにみんな太ってないじゃないか!」
なんて、反論する人がいるかもしれませんね。
昔の人は、お米いっぱい食べてても、
確かに今より太ってる人少ないよ!
・・・。
(いったそばから湧いてきた(-_-;))
このように、昔から食べられている米はよいもので、
日本人が太りだしたのは食生活が欧米化して、
肉や油脂を多く摂るようになったからだという声も・・・。
京都大学の森谷敏夫名誉教授の著書や研究でも、
米を食べるのは悪くないという見解ですし、
他の専門家の方の意見も多数あります。
中には、米を1日2合くらい食べればダイエットになるという、
管理栄養士さんの話もあったり・・・。
もちろん、私も糖質を少し摂取しながら、糖質を控える食生活が有益であり、
米を食べること自体が悪いことだとは思っていません。
ただ、私が個人的にいろいろな書籍を読んでいく中で、
ダイエットをする人にとっては、ちょっと別の考えもあると感じたので、
その理由を、東北大学名誉教授の近藤正二博士の著書『日本の長寿村短命村』と
世界的に有名な『久山町研究』(九州大学)を例にお話ししてみたいと思います。
長寿と短命の村を分析した近藤博士
近藤正二博士は1935年から36年間もかけて、
当時の短命の俗説(酒や重労働など)の証明や長寿と短命について調べるため、
生活様式などをご自身の足で調査して研究された方です。
その調査方法とは、なんと自ら20キロを超えるリュックを背負い、
日本中を歩いてどんな僻地にも足を運ばれ、
その結果、調査した町や村は合計990ヶ所にもなられたとか。
このあたりの内容は、AGE牧田クリニック院長の牧田善二先生の書籍
『医者が教える食事術』に詳しく記述がありますので、
そちらをお読みいただくのをおすすめします^^
長寿と短命については、いろいろな要素はあると思いますが、
近藤博士によると、やはり食生活と生活様式が重要な要素。
とくに、漬物と味噌汁で白ごはんをたくさん食べる地域は、
短命の傾向があったと記されていますね。
一汁三菜という食生活が日本の長寿を支えているという考え方は、
現在も推奨され続けていますが、塩分も過剰摂取が続いている状況。
なので、当時は現代より肥満は少なかったかもしれませんが、
実は、脳卒中になる人の割合は世界的にみても多すぎるという、
別の問題を抱えていたのです。
久山町研究で考察
もうひとつは、九州大学の久山町研究についてです。
まず、久山町研究について簡単に説明すると、
1961年から福岡県の糟屋郡久山町(人口約8,400人)の住民を対象に始まった、
脳卒中や心血管疾患などの病気の実態解明の調査のこと。
当時の日本では、これらの病気を検証するための
科学的なデータを持ち合わせていなかったので、
そのデータを得るために始められ、
現在まで50年以上継続して町民の健康状態を追跡しています。
>>>九州大学大学院医学研究院 衛生・公衆衛生学分野久山町研究室
これは世界的にも例を見ないほどの研究で、
もちろん世界的な評価もとても高く、日本が誇るべき研究のひとつ。
久山町研究についての概要はこのくらいにして、重要なのはその研究内容。
40歳以上の住民に食事のアドバイスをし、
カロリーを摂りすぎず、低脂肪で適度な運動もするようにも指導したところ、
結果的に肥満は減らず、なぜか糖尿病患者は増えることになってしまったんです!
この結果は、農林水産省の食事バランスガイドの通り、
理想的とされる炭水化物50~65%、脂質20~30%、
タンパク質13~20%の食事を続けたにもかかわらずです。
もし、日本人が太りだしたのは食生活が欧米化が原因と主張されるなら、
この研究結果は一体どのように説明できるのでしょうか?
私は、この結果からも40歳以上の人間にとって、
炭水化物50~65%の摂取はやはり多すぎるのではないかと思います。
しかも、その炭水化物を高度に精製された食材である、
白米やパンや麺類などので摂っているとしたら、
もはやそちらのほうが問題な気さえしていますね・・・。
私の考えとしては、やはり日本人に肥満が増えたのは、
高度に精製した炭水化物を摂りすぎることではないかと思っており、
糖質制限を始めてからますますそれを実感しています。
日本人はもともと太りやすい!
厳しい氷河期を生き抜くため、人類は食料を求めながら、
大陸から移動して、現在の地域に定住したという話って、
どこかで聞いたことありませんか?
その際、アジア方面に移動していた人々は、より厳しい生活を強いられ、
進化の過程で種族を保存するために、
飢餓に強い倹約遺伝子を作り出していったといいます。
本来の倹約遺伝子は、生きのびるための優位な体の仕組みだったはずなのに、
現代の豊富な食生活では、自ら体を肥満化させてしまうという事態にも・・・。
もしかして、自分で自分の首をしめてることに
なってるんじゃないの?
倹約遺伝子がある人は太りやすい
日本人はモンゴロイド種族の人間なので、コーカソイド種族の人間と比べると、
倹約遺伝子を持つ人の割合は2~3倍高いと言われています。
倹約遺伝子とは、過酷な生活環境を生き抜く手段として、
エネルギーを効率よく脂肪に蓄えるために、
人間が進化の過程で身につけた、遺伝子変異のこと。
現代では考えられませんが、大昔の人々はマンモスなどの外敵のほか、
常に飢えと寒さと戦っており、その進化の過程で種族を保存するために、
飢餓に強い倹約遺伝子を作り出していったと考えられているんです。
アミラーゼ遺伝子が多いと太りにくい?
逆に、日本人は米を食べても太りにくいという説があるのですが、
その根拠は『アミラーゼ遺伝子』の保有数によるもの。
アミラーゼとは、でんぷんを糖に分解する酵素のことで、
味のない白ごはんもしばらく噛んでいると、
なんとなく甘みを感じるようになりますよね。
噛んでいると甘みを感じる。
これがアミラーゼの働き!
アミラーゼ遺伝子の研究は、
アメリカのダートマス大学のナサニエル・ドミニー博士によるものが有名で、
世界の様々な民族のアミラーゼ遺伝子の数を調べたところ、
民族によって、アミラーゼ遺伝子の保有数に違いがあることがわかったのです。
研究結果は、米などのでんぷんをたくさん食べる民族は、
アミラーゼ遺伝子が多くて、数にすると平均7個程度、
でんぷんをあまり食べない民族には少なく、平均4~5個。
そうすると、アミラーゼ遺伝子が多いか少ないかが、
気になってしまうのが人の性(。・・。)
気になる人は、TV番組でも紹介されていた『クラッカーテスト』という
シンプルな方法で、簡単に調べられるのでお試しください^^
無塩のクラッカーを口に入れ、飲み込まずに噛み続け、甘みを感じたら終了。
噛み始めから噛み終わりまでの時間で判定。
ちなみに、30秒以内に甘みを感じた人はアミラーゼ遺伝子が比較的多く、
30秒以上かかった人はアミラーゼ遺伝子が少ないと考えていいそうです。
でも、これをよくよく考えると、
米をたくさん食べてもインスリンが出にくいってことでもあるんですよね。
インスリン分泌が少ないのに太る
実は、先ほどのアミラーゼ遺伝子が多いことも関係して、
日本人は欧米人に比べて、
インスリン分泌能力が低いという事がわかっています。
これまでの研究で、米食文化圏の民族(特に東アジア人)は、
糖質を食べてもインスリンが分泌されにくいため、
食後高血糖に陥っているにもかかわらず、気づかずに過ごしてしまい、
知らないうちに生活習慣病になるという結果に・・・。
日本人がどのくらいインスリンが出にくいかというと、欧米人のなんと半分!?
そんな研究結果もあるのですが、
その研究結果としてよく使用される図表にはカラクリもあって、
ブドウ糖負荷のパーセンテージに問題があるので、
実際に半分はちょっと言いすぎかも・・・。
(アメリカ人はブドウ糖負荷100%に対して日本人は75%のブドウ糖負荷で同じではない)
ただ、日本と欧米では肥満の基準が違っているのは本当の話。
日本のBMIによる肥満の定義は、BMI25以上ですが、
これに対して欧米は、なんとBMI30以上なんです!
少し話がそれましたが、
インスリンが出にくいことをもう少しわかりやすく説明すると、
日本人の肥満が増加しているとはいえ、
この肥満体の外見も世界的に見れば、せいぜい小太りの領域。
一方、欧米人の場合は、超肥満体の人も日本人より遥かに多くいるのですが、
その理由は糖質を多く食べてしまうと、
日本人とは違い、インスリがどんどん分泌してしまう体質だから。
変な話ですが、欧米人はわかりやすい肥満になりやすいので、
本人も周りも病気リスクの自覚をある程度持つことができるでしょう。
しかし、日本人はインスリン分泌が少ないせいで、
見た目肥満の人が少なく、だからこそ逆に注意が必要なんです!
インスリン分泌が少ないとどうなるの?
よく、甘いものが好きで菓子パンなどを昼食にしている女性や、
食べても太らないという若い人がいますが、
実はそれに対して、羨望の眼差しを向けている場合ではないんです(-_-;)
食べても太らないのは、単純に代謝が良いというだけではなく、
インスリンが出にくいせいで、
ただ食べても見た目だけは太らないというパターンかも!
人のからだは食べた糖質が余ったとしても、
外には排出させないしくみを持っているので、
食べた分の糖質は、必ず体のどこかにストックされているはず。
なので、見た目は痩せていても、
内臓の周りや血液中には脂肪がたっぷりという結果に。
最近では、痩せ型でも体の中は高血糖状態で、
糖尿病外来を受信する若い女性が増えているんだとか!
見た目が痩せて見える人で、糖質を多く食べている人こそ、
内蔵脂肪蓄積型の隠れ肥満になる場合があるので、
食生活に気を付けていないと、安心ばかりもしていられないのです(^_^;)
米で太らないようにできる?
米を食べながら太らないようにするには、
残念ながら食べる量を減らすことが一番の対策。
それでも、どうしても米を食べたいという人は、
食べる量とタイミングや食べ方にまで気を配るとよいですね♪
どんな米でも血糖値は上昇する
白米にしろ玄米にしろ、お茶碗1杯分の糖質量にはさほど変わりがなく、
どちらも量を減らさなければ、すぐに糖質過多になります。
米を食べたとき、人間の体のなかで起こっていることをおさらいすると、
まず、糖質の多い米を食べると血糖値が上昇しますよね。
(糖質制限してない場合、食事をすれば米以外を食べても糖質はゼロではないので、結果的に血糖値は上がります!)
その後、米の糖質をエネルギーのブドウ糖に変えようと、
インスリンがすい臓から分泌され、からだにブドウ糖を取り込み始めます。
ブドウ糖をある程度取り込むことが出来たら、
血糖値が正常なラインまでようやく低下。
お米を食べたり食事をしたりすると、
体の中でおおよそこのようなことが繰り返されているんですね。
血糖値を上げない食べ方
食事をすれば、糖質制限をしていても少なからず血糖値が上がるのですが、
その血糖値をいかに上げないように食事をするかがダイエットでは重要。
ここに焦点を当てた食事法が糖質制限ですが、
どうしても米を食べたい人には、食べ方を工夫するのがおすすめ。
米が食べたい人は、
ひと工夫が必要ってことですね^^
まず、食べる量は減らすのは大前提で、食べるタイミングを考えてみます。
米も食べてすぐエネルギーになって、余剰分が貯蔵されるわけでなく、
消化吸収に2時間ほどはかかるんですよ。
さらに、そこから1時間ごとにエネルギーとして少しずつ(10~15g程度)使われ、
残量が30%程度になると体脂肪の燃焼が活発になるんだとか。←個人差あり
なので、朝食に米をお茶碗1杯程度(糖質55g程度)食べたなら、
昼食は4時間経ってから食べるほうがよいことになりますね(*^^*)
次に食べ方ですが、米は冷ましてから食べる方が太りにくいのです!
その理由は、米の主成分のでんぷんが冷めると『レジスタントスターチ』という、
からだの中にとどまりにくい性質に変わるから。
なので、『おにぎりダイエット』といわれる方法も理にかなっているわけですが、
朝に作った具の少ないおにぎりを、昼にそのまま2つも3つも食べるのは、
量的にもちょっと問題((+_+))
糖質制限をしてないのであれば、
いかに血糖値が上がりにくいものを食べるかによって、
からだにまつわる病気のリスクをある程度下げることはできるはず。
とくに、人間のからだは血糖値の急上昇と急降下を繰り返す、
『血糖値スパイク』が一番負担をかけるので、
まず血糖値を急上昇させないような食材を選ぶのがポイント。
では、その食材をどうやって見極めるかですが、
GI値やGL値という値を参考にします。
GI値とGL値の詳細やその違いについては、
別のページで説明していますので、ここでは説明を省略しますが、
そちらも参考にしていただければと思います。(NL)
基本的にGI値やGL値が低い食材は、
血糖値を上げにくいとか上昇が緩やかといわれていますから、
そういった食材を選んで食べていくとよいですね^^
主な穀類のGI値
低GI・・・GI値が55以下の食材 (穀物なら、そば・パスタ・押し麦・春雨など)
中GI・・・GI値が56~69以下の食材 (穀物なら、玄米・コーンフレークなど)
高GI・・・GI値が70以上の食材 (穀物なら、白米・パン・餅・煎餅・赤飯など)
穀物は、精製されていないものを選ぶほうが、
GI値は低いですね。
また、血糖値の上昇を緩やかにするには、
海藻やきのこなどの水溶性食物繊維と一緒に食べたり、
クエン酸や酢酸が糖の吸収を穏やかにするので、
お酢のおかずと一緒に食べるのもよいのだとか!
ただし、お酢のおかずは砂糖を使いがちなので、その点はご注意ください。