この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。
糖質制限とマクロビオティックは、根本的に考え方の違う食事療法。
つまり、食べてよいものいけないものが全く違うので、
基本的に糖質制限とマクロビオティックの併用はできません。
現在、私はスーパー糖質制限を実践しているのですが、
実は過去には、かなり厳格にマクロビオティックを実践していたんです。
最近なんとなく、マクロビオティックから
糖質制限に切り替える人が増えていると感じたので、
他人事に思えずこの記事を書きました。
糖質制限とマクロビオティック、
2つの食事法の間で揺れ動いている人の参考になれば幸いです。
糖質制限とマクロビオティックの違い
糖質制限とマクロビオティックについて、私はどちらが良い悪いというのではなく、
科学的根拠があるかないかという点において、まず根本が違うと思っています。
それに、2つの食事内容は違うどころか完全に真逆なので、
同時進行するのは物理的に無理な話なんです(^_^;)
糖質制限の理論
糖質制限は、体のメカニズムや理論に基づいて、
病気にならない食事療法やダイエットのための食事法として、
科学的根拠の上に成り立っています。
また、糖質制限は現代病とされる生活習慣病や慢性疾患病などが、
糖質の摂り過ぎで引き起こされるとして、糖質を控えることを推奨。
なので、糖質の代わりに動物性タンパク質はたくさん食べて、
脂質も大切なエネルギー源になるので積極的に摂ることになりますね。
マクロビオティックの理論
日本の伝統食であった玄米生食を体系化したもの。
もともとは、日本よりアメリカでセレブや政治家、
女優などの間でブームとなり脚光を浴びて、
日本でも再度注目されるようになった経緯がありますね。
どちらかというと思想や哲学に重きを置いた食事法で、
殺生を避けるので、動物性タンパク質は一切食べず、
タンパク源は植物性のものを食べて補います。
そのほか、野菜と海藻、穀類はたくさん食べるのですが、
精製されたものはなるべく避けるのが基本。
精製されたもの避けるとは、白米は玄米に、
薄力粉は全粒粉に、白砂糖はてんさい糖といった具合に、
昔からある食材をそのままシンプルに味わう食事法なんです。
そうすることで、心と身体がリセットできて、
不調が改善され体が整ってくるというのですが、
残念ながら、そのことに対する科学的な根拠はないのです。
(東洋医学の医食同源という考え方もあるが科学ではない)
マクロビオティックの体験談
次に、マクロビオティックのメリットとデメリットについてお話したいのですが、
マクロビオティックのメリットとデメリットを話すには、
私の実体験もお伝えするほうが具体的でわかりやすいと思います。
お聞き苦しいかもしれませんが、ここであえてお話させてください。
もし、ご不要な場合はこの部分は飛ばしていただいても構いません。
はじめたきっかけ
私がマクロビオティックと始めたのは30歳ちょっと前で、
その頃の私は、体が重いとかイライラしやすいとか、
病気はしてないけど、何となく不調という感じが続いていたんです。
それに、子供の頃から偏頭痛に悩まされていて、
しょっちゅう頭が痛くなっていましたし、
アレルギー持ちで花粉症もひどく、
春先は特に憂鬱で仕事もままならない・・・。
そんな日々が続いていましたが、
特別な病気ではないので当然治療法などありません。
病院に行っても神経的なものと処理されて、
痛み止めか抗アレルギー剤が処方されるだけ。
そんなとき、私はこれではだめだと思ったんです。
きっとまだ医学では解明されてないことがあるはず!
からだを変えるためには、とにかく食事しかないと。
食事しかからだを変えられないと考えたのは、
自分が食べたものでしか自分は作られていないという発想が、
すでに私の中に生まれていたから。
そこで、まず自分の体質を改善するために、血流を良くしようと思い、
いろいろな食事療法を模索する中で、マクロビオティックと出会ったのです。
本気の体質改善
マクロビオティックでは、精製した食品を摂らないことが基本と
前にもお伝えしましたが、私は本気で体質を改善したかったので、
そこから白砂糖や白米や薄力粉など、きっぱり一切やめました。
さらに、1ヶ月間はとにかく徹底的にマクロビオティックを忠実に実践。
どんな内容かというと、1ヶ月間は玄米と野菜の煮汁とたくあん、
梅干し、鉄火味噌の粗食で過ごし、
それ以外は完全に口にしないという、断食道場並のスパルタ方式(@_@)
でも、徹底的にやったおかげもあってか、
1ヶ月経つ頃には白砂糖中毒からは抜け出すことに成功したようで、
今までさんざん悩まされてきた偏頭痛が嘘のようになくなり、
薬が全く必要なくなったのです!
さらに、小さな頃からお菓子が大好きで、
お菓子ばかり食べてしまっていたのに、
甘いものが食べたいという欲求も、
以前に比べればすっかり治まってしまいました。
この変化には、正直自分でも唖然とするくらい驚きましたね。
なんとなくさらに肌も白くなったし、
動物性タンパク質を食べなくなったことで、
心も穏やかになった気がするなと感じて、
これは絶対に良い食事法だと確信していったんです・・・。
3年半の実践結果
それから私はなんと3年半もマクロビオティック実践し続けました。
ところが、その間、実は自分の力で排卵できなくなってしまったんです。
つまり、月のものが排卵誘発剤を飲まないと来ない・・・。
排卵誘発剤を飲めば来ますが、飲まなければ自力では来ない(/_;)
まだ、30歳そこそこだったので、自力で排卵できないのは本当に不安で、
ついにドクターストップがかかって、マクロビオティックを辞めることに。
でも、その後もあんなに信頼していたマクロビオティックを急にやめて、
すぐに普通の食生活には戻すことはできず、
基本的に玄米を食べ、肉や卵は少量にして野菜や豆や魚を食べて過ごす日々。
しかし、そうしていると次第にからだも修復や変化が生じて、
そのうち自分の力で排卵できるようになり、
ついに完全にマクロビオティックの理論から開放されることになったのです。
これが、私のマクロビオティックの体験談で、
メリットとデメリットの具体的な話になりますが、
わかりにくいところもあるので、次でまとめてみますね。
マクロビオティックのメリットとデメリット
それでは、次にマクロビオティックのメリットと
デメリットについて具体的に見ていきましょう^^
メリット
まず、マクロビオティックのメリットですが、
精製されたものをほぼ食べなくなるので、
からだがある程度整ってくるという実感が、私の実体験としてもあります。
高度に精製された食材は、人の体にとってメリットはほぼありませんが、
世の中には、高度に精製されたものばかりが出回り、
そういったものが安価で美味しいと感じてしまうのも事実。
でも、これらを控える事によって、
私はからだが本来の機能を取り戻したり、
弱っていた部分が修復されていく感じを体験できました。
お菓子中毒からもある程度は抜け出すことができて、
片頭痛もなくなり、アレルギーも重度ではなくなったので、
そのあたりの基本的な体質改善はできるかなと思います。
デメリット
マクロビオティックのような動物性タンパク質を
ほぼ摂らない食生活を続けていると、
今度はからだを作るべき栄養素が絶対的に不足します。
簡単に言えば、体の内部で栄養失調が起きているのと同じことに!
それでも、マクロビオティックの実践者さんは、
動物性タンパク質の不足分は植物性のタンパク質で補っているから大丈夫と
主張されるかもしれません・・・。
でも、動物性のタンパク質は植物性のタンパク質よりも吸収力にすぐれ、
特に日本人に不足している、鉄分やビタミンも遥かに豊富。
また、驚くことにマクロビオティックでは、
肉は腸を汚し病気のもとになるという考え方もあるのですが、
からだのしくみを理解すれば、そんなことはありえないとわかりました。
それから、高度に精製された食材を避けるので、
最初は不調が改善されたように感じますが、
食事における穀類の比率が高いので、私がそうだったように、
いずれまた不調を感じるような日がやって来ます。
長寿の人に学ぶ健康的な食生活
実際に、世界で長寿と言われている100歳以上の長生きの人たちは、
健康のために何を食べていると思いますか?
長寿の人は、みなさんたくさん肉を食べ、たくさん卵を食べているんです!
だからこそいつまでも健康で元気なのですが、
改めて考えてみると逆に玄米菜食で元気で長寿という人を私は知りません。
あのスティーブ・ジョブズもベジタリアンでしたが、
若くして病気になり、決して長寿ではなかったですよね・・・。
マクロビから糖質制限に移行した理由
私が、糖質制限を最初にやってみようと思ったのは40歳前です。
この頃の私は以前に比べて太ってしまい、どんな食事制限ダイエットをしても、
ジムに通って運動してみても、もう何をやっても太る気がして落ち込んでいました。
糖質制限は太らない食事法
せめて、どうにかこれ以上は太らない食生活をしたいと、
半ばあきらめ半分で痩せる食事方法を模索。
どんなダイエットをしてもリバウンドの繰り返しで、
最悪もっと太るという悪循環から、どうにかして抜け出したい・・・。
そんな一心で、糖質制限にたどり着き実践し始めるのですが、
もちろん最初は思うようにうまくいきません(T_T)
水抜けという現象ですぐに2キロ痩せたのですが、
その後は停滞してしまい、一向に体重は減らなくなるし・・・。
その間、ひどいケトフルーに襲われて会社で何度か倒れて、
下半身のむくみが取れたのでサイズダウンはしましたが、
体重は痩せるより増える・・・一体なぜ?
何かがおかしいと思い、調べ続けるとどうやら私は、
質的栄養失調という状態にあるということを知りました。
マクロビオティックを長く実践したり、
何度もダイエットを繰り返し経験している女性は、
特にこの質的栄養失調という状況に陥っていることが多いというのです!
それに、内臓脂肪よりも皮下脂肪が多いこともあって、
糖質制限でも残念ながら痩せにくいのですね。
私は、体脂肪率が約32%と軽肥満ですが、
内臓脂肪レベルは5.5で標準でも少ない方で、
BMIも24.4程度なのでギリギリ標準体型といったところ。
数値から内臓脂肪は少ないと予想され、
皮下脂肪型の肥満なので、糖質制限では痩せにくタイプに該当_| ̄|○ il||li
しかも、体質なのか今より太っていた学生時代から、
ずっと中性脂肪も30程度しかないので、
生活習慣病の心配はあまりないといった体型といえそうです。
人間の体型や体質ってほんとに千差万別ですが、
私は中身は健康だとしても、見た目はぽっちゃりで、
もう本当に損した気分で嫌になることも・・・。
でも、糖質制限を勉強していくと、
糖質でしか人間は基本的に太らないことがわかり、
からだの仕組みがわかれば、食事を理論的に調整できて、
自分をコントロールできるようになりました^^
私にとって糖質制限は、痩せるよりも太らない食事法として
これからも続けていくつもりです。
糖質制限にしてよかったこと
糖質制限の食生活は、食事を我慢しなくても食べるものさえ考えれば、
カロリーをさほど気にしなくてよいし、
会社の制服がキツくなって、憂鬱になることもナシ(*^^*)
何より、お腹いっぱい食べてももう太ることはなくなって、
ガマンも少ないので、食べることへの罪悪感もなく快適な日々。
体重は減らなくても、からだは引き締まってサイズダウンしていて、
基礎体温が上がったせいか、真冬でも以前ほど寒く感じず、
ヒートテックやババシャツは不要になりました!
また、汗をかかない体質でしたが、
じんわり汗を書くようにもなり、からだの代謝が上がっているのを実感。
体重が減らないのは、今までの食生活のツケのせいで、
からだを修復しているんだなと今は割り切って考えています。
悩みだったアレルギーも糖質制限とメガビタミン療法で劇的に改善され、
毎日飲んでいた薬もやめることができましたし。
私のような皮下脂肪型の肥満は、
糖質制限でもなかなか結果が出にくいと江部先生もおっしゃっているので、
今は気長に続けて中年太りを避けて過ごしたいと思っています。
もし、マクロビオティックでからだの不調が改善できずにお悩みであれば、
一度、糖質制限の理論を学んでみてはいかがでしょうか?
理論に納得できれば、糖質制限はとても価値のある食事療法だと実感できるはずです。