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体組成計の仕組みやおすすめのメーカー、
筋肉量やたんぱく質量などの測定項目について、気になったことありませんか?
ちなみに、『体組成計』の読み方は『たいそせいけい』です。
私も最初はなんて読むのかよくわからなくて、全く頭に定着しませんでした(^_^;)
体重や体脂肪率を調べる目的で、多くの人は体組成計に乗ると思いますが、
たいてい日々の数値を確認するだけですよね・・・。
筋肉量やたんぱく質量や水分量とか数値は見るけど、
実際にそれを活用することは少ない気がします。
この記事では、体組成計の仕組みや測定項目の解説と活用方法を
わかりやすくまとめています。
体組成計の仕組み
体組成計は家庭用の体重計としてもかなり普及しているので、
健康管理のために自宅にあるという人も多いですよね。
単純に体重の重さやBMIの値などを計算するだけでは、
体が本当に健康な状態にあるのか、詳しく知るには限界があります。
なので、正しく健康を評価するために体組成計が活用されているんですね。
そこで、体組成計の仕組みについて説明する前に、
まずは体組成とは何かを解説して見たいと思います。
からだの主要成分と要素
体組成とは大雑把にいうとからだの主要成分と要素なんですね。
体を構成する基本成分、体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪を
定量的に分析するのが体組成計ですが、
厚生労働省のホームページでは、体組成について次のように定義されています。
身体は「水分・たんぱく質・脂質・ミネラル」の4つの主要成分で組成され、
「脂肪・骨・除脂肪軟組織」の3要素に分類できます。
(引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット)
ここで、除脂肪軟組織をもう少し詳しく説明すると、
除脂肪軟組織は、主に水分とタンパク質で構成されている筋肉量のこと。
タンパク質をもう少し掘り下げると、
腱、靭帯、皮膚、血管や末梢神経なども
含んでいますが、おおよそ筋肉量と考えて大丈夫です。
このようなからだの主要成分と要素をあわせて、
体組成もしくは身体組成と呼んでいます。
つまり、体組成とはからだがどんな要素で、
何によって組成されているかということなんですね。
成分バランスでわかる健康状態
これらの体組成の成分バランスがとれている時は、
体は健康な状態にあるといえるそうです。
では反対に、体組成のバランスが崩れるとどうなるかというと、
生活習慣病や慢性疾患の症状が現れるリスクがUP!
なので、これらの体組成をチェックして、
自分のからだの状態を把握することは、
ダイエットだけではなく、健康管理や健康維持のためにも大切。
しかも、面白いことに体組成の4つの主要成分に注目すると、
その中に糖質はどこにも入っていないんですよね。
このことから、糖質は必須栄養素ではないといえるかもしれません。
体組成計の種類
実は、体組成計(体成分分析装置)には、
家庭用、業務用、医療用の3つがあるんです。
もちろん、医療用が最も精度が高いのですが、
そもそも家庭用とは測定方法が異なっています。
体組成計の測定方法
業務用や医療用の体組成計は、DEXA法(二重X線吸収法)を採用しています。
からだに2種類のエネルギーのX線を照射して測定するので、
家庭用よりも測定値の正確性が高いといえます。
これに対して家庭用の体組成計は、生体電気インピーダンス法を採用。
簡単に説明すると、体内に微弱な電流を流して、
電流の流れやすさ(電気抵抗=インピーダンス)の程度から計測しています。
もう少し詳しく説明すると、脂肪組織って実は電流をほとんど通さない性質。
それに対して、先ほど説明した除脂肪軟組織は逆に電流を通しやすい性質。
これらの性質を利用して、からだのに電流を流したときの抵抗値を見ているんですね。
医療施設や研究施設、フィットネスクラブやエステ、
介護施設などで使用されている大型の体組成計は、
inbody(インボディ)と呼ばれる体成分分析装置が主流です。
inbodyは、最近エステにも導入されていて、
家庭用の体組成計より詳細な体組成のデータを得ることができますよ。
ちょっと試しにinbodyを利用してみたいという方は、
こちらのMAPをご覧ください♪(一部有料の場合もあり)
体組成計のおすすめ【家庭用】
それでも、一般的な家庭用の体組成計も調べられる項目が増えて、
以前と比べて測定の精度もずいぶん進化。
自宅にいながらでも、自分のからだの状態がよくわかるようになってきたのは、
頼もしい限りですよね^^
人気のメーカーはタニタ、オムロン、パナソニックですね。
次々と新しい新商品が発売されますが、
型落ち製品でも自分が知りたい項目が最低限分かれば十分だと思います。
たくさん機能がありすぎても活用できないことはよくある話ですし。
また、通販だと国内や海外でいろいろなメーカーから販売されていますが、
私は過去に安価な海外製品を購入して失敗した経験があります(T_T)
取扱説明書を見ようにも英語で困ってしまったり、
保証があってもカスタマーセンターに連絡できなかったり・・・。
なので、体組成計はわかりやすい取扱説明書があって、
保証書のある日本製のものを選ぶほうが賢明な選択だと思います。
体組成計の測定項目
体組成計の測定項目は、メーカーや体組成計の種類によって違いますが、
おおよその内容をまとめてみました。
※メーカーや種類により多少誤差は生じますご了承ください。
測定項目の解説は下記のとおりです^^
全身の重さ。毎日測る方が良いとか、朝晩2回の測定が良いとする人もいる
体内蓄積された脂肪が体脂肪で、体脂肪率が高ければ高いほど肥満度も上がる
体脂肪が体重に占める割合を示したものが体脂肪率
体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100で算出
世界保健機構(WHO)が提唱する国際基準のひとつで、18.5以上25.0未満が標準
値が大きすぎても小さすぎても病気リスクが生じるとされる
つまり、痩せすぎでも太り過ぎでもよくないということ
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出
お腹周りの脂肪、腹筋内側と内臓周りに多いのが内臓脂肪
多くの体組成計を作るメーカーは、%ではなく、体組成計の内蔵脂肪レベルとして数値化
レベルが高いほどメタボリックシンドロームの状態なので、
生活習慣病の発症と密接な関係があるとされる
筋肉組織の重量。20歳まで増加しその後減少傾向
体内に含まれる水分。血液、リンパ液、細胞外液、細胞内液も含む
体水分率は体重に占める体水分量の割合で、女性よりも男性の方が高い傾向あり
体脂肪率が高い人は低く、低い人は高い傾向あり
男性が約55~65%、女性が約45~60%程度
骨全体に含まれるカルシウムなどのミネラルの量が骨量
生命を維持するために必要なエネルギー量。
生きていくために最低限必要なエネルギー量であり、
筋肉が多いと上がるため、筋肉の多い方が太りにくい
体組成計をダイエットに活用する
体重だけに注目した減量だと、筋肉量の減少で体重が落ちたのか、
脂肪だけがきちんと落ちてくれたのかわかりにくいですよね。
本来のダイエットは、筋肉は落とさず脂肪だけを減らしたいもの。
なので、これから体組成計をダイエットに活用する方法を解説していきますね。
BMIや体脂肪量と除脂肪体重
それでは、【はとこ】を例にして、
BMIや体脂肪量と除脂肪体重を算出してみますね^^
身長:145cm 体重:50kg 体脂肪率:31% 目標体脂肪率:22%
BMIは先ほど解説したとおりの計算方法なので、
50kg÷1.45m×1.45m=23.781212・・・、
割り切れないのでBMIは約23.8とします。
ちなみに、BMIから考えられる【はとこ】の適正体重は、
1.45m×1.45m×22=46.255kgです。
日本人はBMIが25以上が肥満なので、
【はとこ】は数値上、なんとか適正体重の範囲内(^_^;)
次に、体重から体脂肪量を引いた除脂肪体重について考えてみます。
体重×体脂肪率=体脂肪量となるので、50kg×31%=15.5kg
【はとこ】の体脂肪量は15.5kgですね。
体重-体脂肪量=除脂肪体重で、
50kg-15.1kg=34.5kgとなるので、
【はとこ】の除脂肪体重は34.5kgになります。
体脂肪を減らすダイエットの計算
ここでは、全体的な体重の減少よりも、
体脂肪を減らすダイエットについての計算方法をみていきます^^
まず、自分の目標にする体脂肪率を決めましょう。
除脂肪体重÷(1-目標体脂肪率)=目標体重
ちなみに【はとこ】は、目標体脂肪率は22%に設定し、
除脂肪体重÷(1-目標体脂肪率)=目標体重で計算してみます。
【はとこ】の場合は、34.5kg÷(1-0.22)=44.230769・・・
割り切れないので目標体重は44.3kgとします。
また、目標除脂肪体重は、目標体重×(1-目標体脂肪率)なので、
44.3kg×(1-0.22)=34.554kg(約34.5kg)になります。
除脂肪体重に注目して減量目標を計算すると、
筋肉は減らさず、脂肪だけが減らせているのがわかると思います。
糖質制限ダイエットをされる方は、
この考え方も知っておいたほうが、今後のダイエットに役立ちますよ。